広島市南区にある「清水劇場」。大衆演劇の「常打ち(じょううち)劇場」としては広島県唯一の劇場でしたが、少し前にニュースでも報じられたように、今月末2018年9月末に閉館、35年間の歴史に幕を下ろします。入居するビルの老朽化と来場者の減少が原因だそうです。
ホームページでは代表取締役社長からのお知らせが掲載されています。
「大衆演劇」とは、一般大衆を観客とする庶民的な演劇のことで、「旅役者」と呼ばれる地方を巡業して回っている役者、主に家族で構成される一座が全国を巡回し、時代劇や舞踊ショーを上演することです。他の公演と比較し、演じる役者と観客との距離が大変近く、芝居の内容も分かりやすい構成になっており、役者と観客が一体となり臨場感溢れる空気が生まれるのが特徴。大衆演劇専用の劇場や、健康ランド、ホテルなどで公演されており、「清水劇場」は広島県で唯一の大衆演劇専用劇場となっていました。
「清水劇場」の入っているビルは1966年に建設。当初は映画館として営業を開始し、1983年に3階を「清水劇場」として開業されました。来場者数は、最盛期には年間9万人を超えることもあったそうですが、現在は約4万人と半減。ビルも老朽化していることもあり、閉館とビルの取り壊しが行われるそうです。
9月の公演は「劇団九州男 大川良太郎」で、9月28日(金)が千秋楽となります。また9月21日(金)には「清水劇場35周年! 感謝!観劇! また会える日まで! 豪雨災害チャリティー公演」が行われる予定です。
子供からお年寄りまで、幅広い年代が楽しめる大衆演劇。時間があれば閉館前に鑑賞してみてはいかがでしょうか。なお中国地方にある大衆演劇の常打ち劇場としては、岡山県に「後楽座」があります。
清水劇場
広島県広島市南区的場町2-1-15 清水観光ビル
http://www.h-shimizu.com/gekijo/