広島県安芸郡熊野町は、日本一の生産量を誇る伝統的工芸品「熊野筆」があることでも有名です。熊野筆は180年の歴史があり、全国生産の約80%を占めるとのこと。先日、現在開催中の「天野喜孝展 ~想像を超えた世界~」に訪れたので、その展示会場となっていた「筆の里工房」の様子も簡単に紹介します。
「筆の里工房」は、多種多様な筆の展示や、筆づくり体験、ショッピングも楽しめるミュージアムです。展示会場に下りていくと、最初に目に飛び込んでくるのが世界一の大筆。長さは3.7m、重さは約400kgもあるそうです。会場内には書筆や画筆、工芸筆など多数の筆が展示されています。
館内には昔ながらの民家を再現した「筆司の家」もあります。ここでは、伝統工芸士が開館時間中筆づくりを実演されています。
熊野筆と言えば、「化粧筆」も有名ですよね。海外からも高い評価を得ています。化粧筆コーナーでは、熊野で生産されている様々な化粧筆が展示されています。
改めて言うまでもありませんが、化粧によって表情は全く変わります。それを表しているのが化粧筆コーナーのそばにある「演劇十六面化粧」。横軸に「年齢(20代、30代、40代、50代)」を、縦軸に「喜・怒・哀・楽」を置き、演劇の世界での化粧による変身を一人の女性の面で表現されているそうです。
凄いですね……、まさに化粧……。
ちなみに顔認識機能でもちゃんと認識していました(笑)。
1Fのエントランスホールの向かいには、熊野町内の筆製造業者32社が出店している熊野筆ショップがあります。1500種類もの筆を手にとって試筆をしながら選べるので、きっと気に入る筆が見つかるでしょう。
施設の外には池を囲むように遊歩道が整備されています。天気の良い日は散歩しても気持ち良いですね。
鯉も元気に泳いでいます。
熊野町は、この「筆の里工房」の他にも歴史を感じられる街で見所が一杯。
今回は行かなかったのですが、「みついわ遊歩道」というのもあるんですね。景観も良さそうですし、そのうち行ってみたいですね。ちなみに「筆の里工房」の駐車場のそばからは、「ゆるぎ観音」や「赤穂峠」まで行けるようになっています。こちらは行ってみたので、また後で書いてみようと思います。
(追記:書いたので記事をアップしました)
筆の里工房
広島県安芸郡熊野町中溝5-17-1
http://fude.or.jp/jp/